「人間とは何か」を読んで思ったこと
こちらの本を読み終わりました。二年前に。「人間とは何か」。
どういった本かというと、人間はみんな自己中という、斜に構えすぎて背中を向けてるレベルの考えを持った爺さんに、青年がだんだん毒されていく話です。
続きを読む感想に困るサイコサスペンス「新・殺しのテクニック/次はお前だ!」
傑出した完成度を誇る本格ミステリ、 D.M.ディバインの「五番目のコード」を原作としたサイコサスペンスが、この「新・殺しのテクニック/次はお前だ!」である。
もともと、ぼくは五番目のコードが数あるミステリの中でも一、二を争うくらい好きな作品であったので、いずれは見ようかと思っていたんだが、いまいち食指が動かなかったんだ。でも満を持して見たんだ。
あらすじをかるく説明すると、教師が襲われたことに端を発する連続殺人の容疑を新聞記者である主人公にかかってしまったので、がんばって汚名を晴らそうという話だ。
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ケツを差出したくなるレベルでかっこいいエロゲ主人公を13人、独断で選びました。
ぼくのエロゲの購入基準のひとつが、というよりほぼすべてが、主人公なんだ。エロゲだから無条件に主人公がモテるのではなく、エロゲだからこそ、主人公がモテることに説得力がほしいんだ。はじめは、主人公がかっこいい作品のおもしろい率は高いなくらいの考えが、いつのまにやら、主人公が魅力的じゃないエロゲなぞ断じてやってやるものかというところまで来てしまったんだ。なので最近はめっきりプレイ本数も減ってきてしまったんだ。だから、主人公に主眼を置いた僕の選別眼は、それなりに信用できるよ。
というわけで、僕がかっこいいと思ったエロゲの主人公たちを紹介しよう。
「浅井京介」 G線上の魔王
ハイエナじみた小悪党から一転、後半いきなりかっこよくなります。むしろハイエナじみた前半ありきのかっこよさなのです。お金が絡むか養父に命じられるかしない限り動かなかった主人公が、愛のために傷つく姿は、ひたすらかっこいい。五章、満身創痍になりながらヒロインを助け出そうとするくだりは、熱いBGMとノリにノッた文章と相まって、最高にかっこいい場面となっています。
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「青の炎」と「白蝶記」
なにやら、「白蝶記」の評判が微妙だ。微妙というのはあくまでも主観で、客観的に見れば上々なのかもしれないが。芳しくない感想やら評判やらを意図的に取り上げて、この作品の良さをわかっているのは自分だけ的な優越感に浸りたいだけなのかもしれないが。やっぱり、どことなく微妙な気がする。
白蝶記が微妙だと言われる点のひとつとして、悪役の魅力が挙げられる。法月や魔王と比べ、小倉はたしかに悪役としての魅力が欠ける。では、法月や魔王にあって、小倉にはない魅力とはなんだろうか。カリスマ性だ。法月には権力の象徴として、魔王には自身の美学に裏づけられた、魅力があった。小倉の場合は、自分より弱いものを虐げ、自分より上のものには媚を売る、小物臭さしかなかった。しかし、それは意図的なものであると思う。法月が権力の象徴であったように、小倉もまた、閉鎖的な環境における理不尽さの象徴なのだ。そういったものを表現するのに、カリスマ性をもった悪役というのは適さない。小物臭さこそがふさわしい。だから、小倉が悪役でいいんです。
白蝶記 ―どうやって獄を破り、どうすれば君が笑うのか― (ダッシュエックス文庫)
- 作者: るーすぼーい,白身魚
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2015/11/25
- メディア: 文庫
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