大仙の若葉

映画やら本やらエロゲやらについてのブログ。おもしろい作品があったら教えてください。

「ひなこのーと」に毒された男の話

 漢臭いだの軟弱だのといった記事を書いた矢先なんやねん、と自分でも思いますが、近頃ぼくは「ひなこのーと」というアニメに心奪われています。

 ぼくはオタク気質のくせしてアニメをまったく見ない人間でして、「けものフレンズ」も見ていませんし、「ごちうさ」も見ていません。最後に見た深夜アニメというのも、8年前に流行った「けいおん!」が最後です。けいおんが8年前という事実に軽く死にたくなります。この8年、アニメがどういう遍歴を辿ってきたのかは不明ですが、ぼくは「ひなこのーと」に心奪われています。

 あらすじを軽く、というかしっかり説明しようと思っても軽い説明にしかならないほど内容のないアニメですが、あらすじを軽く説明しましょう。あがり症改善を目標に上京してきた主人公の女の子が下宿先の女の子やクラスメイトと仲良くしながら、かたわら演劇をする話です。いま知ったんですけど、まだ今年のアニメなんですね。

 

 

  • 一話目 二話目

  吐息混じりのような発声に、アニメ慣れしていないためか、軽く寒気を覚えてしまいましたが、ぼくはどんな創作物であれ四分の一を見てから視聴なりなんなりを続けるか否かを決めるようにしていますので、ひとまず視聴をつづけることにしました。

 主人公が道に迷っているところ、警官が道を教えようと近づいてきたシーンにて、主人公がカカシと化します。腕を広げるポーズでカカシを連想するのは早計すぎやしないかとも思いますが、主人公も自称してますし、そういうもんなんでしょう。

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 この時点でそこはかとない苛立ちを覚えましたが、視聴はつづけます。以降、ことあるごとにコミュ障っぷりを発揮→カカシというパターンをつづけます。ぼくを含めた世のコミュ障というのは、「人」が苦手なのではなく、「人付き合い」が苦手というのがぼくの持論です。こういったアニメを見ているであろう、そういった人種の共感を誘うという作戦のアイデアは褒めてやる。だが、コミュ障の真の特性を見抜けなかったのは、誤算だな!。

 下宿先にやってきて、数人の女の子と仲良くなり、なんやかんやあり、涙目で家族写真を眺めているところを目撃され、ホームシックの疑いをかけられ、さびしさの払拭を目的に外へと連れ出される主人公。女の子がもうひとり登場します。大家さんですが学生とのことです。主人公の下宿先は、古本屋、喫茶店のふたつを営む多角経営です。そこの大家が学生ってどういうこと? そもそもどういった経緯で主人公の下宿先がここになったの? なにかしらのパイプでもあるの? 疑問点がいくつか浮かび上がりましたが、気にしないことにしました。

 主人公があがり症解消を目的に演劇部に入りたいようですが、廃部とのことです。なので劇団を立ち上げることになりました。といったところで一話目は終了です。エンドカードがえっちいです。

 二話目、回想が長いです。ですが、主人公への印象が何故か払拭されました。ほんと、自分でもよくわからないのですが、払拭されました。子供の頃からコミュ障なのです。ですけどいい子なんです。がんばって野菜をもらったお礼を言おうとするんです。冷静に考えれば、どんな理由であれ、学生の身で上京なんて、そう簡単にできることではありません。それほど人見知りを改善したかったのです。同じ人見知りとして、尊敬の念さえ抱きます。いま思えば、はじめの苛立ちも同族嫌悪だったのです。負けた。これは、いいことだ。そうなければ、いけないのだ。彼女の勝利は、また私の明日の出発にも、光を与える。

 ときはもどり、現代。下宿する者には労働が義務付けられています。喫茶or古本屋?。メイド服のひなこちゃん、ガーターベルトがえっちです。古本屋で働くひなこちゃん、アングルがなかなか攻めています。このアニメちょいちょいエロいです。全体的には、下手すりゃNHKで放送しても問題ないんじゃないかというくらいほのぼのとした内容なのに、ちょいちょいフェティシズムなエロスを醸し出します。なんやかんやあって二話目も終了です。エンドカードがこれまたエッチです。もうそういう路線なんでしょう。

 

  • 三話目、もとい完堕ち

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 演劇同好会なるものを有志で立ち上げたそうです。ひなこちゃんたちも、大家さんから誘いを受けます。「え、劇団は?」と、大多数が疑問に思ったでしょうが、両立するのでしょう。

 五人目の女の子が登場します。「中島ゆあ」ちゃんです。大家さんに憧れているそうです。ひなこちゃんに嫉妬しています。劣等感を植え付けることを目的に、なにかとテンパるひなこちゃんをフォローしまくります。裏腹、ひなこちゃんはゆあちゃんへと好感度をMAXです。友達になりたいそうです。いまいち苦手だなあ、と思っていた人から笑顔で挨拶されたり親切にされただけで、「あ、この人いい人だ」と、印象を百八十度買えてしまうぼくとしては、気持ちがすごくわかります。ぼくをはじめとしたコミュ障はそこで終わりますが、ひなこちゃんは違いました。一歩を踏み出します。後日、友達付き合いの申し出をします。

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このあたりの勇気を振り絞るさまを、さながら親のように応援しながら見ていました。ぼくのような人間は、自分ががんばらない代わりに、がんばっている人を応援するのが大好きです。そのくせ、がんばりが報われたときには、少しもやもやしますが、今回は違いました。素直によかったと思えました。

 

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 ゆあちゃんが心を打たれます。

 ふたりの関係がはじまります。なぜだかこのふたりを見ていると、心がなごむというか、なんともいえないぽやぽやした思いにとらわれます。いつだか流行った「心がぴょんする」的な言い回しを心底バカにしていましたが、ごめんよ、なんだか気持ちがわかったよ。この手のアニメを好んでみている層の気持ちが少しわかったよ。なんかね、癒やされるんだ。つまらないかおもしろいかで言えば、確実でつまらないんでしょうけど、そういうアニメじゃないんですよね。見終わったあと、なんだか心が軽くなるんだ。ちょっとだけ、明日がんばろうみたいなな気持ちになるんだ。いまの時代、アニメに求めるのはおもしろさだけじゃないんだね。そのことがわかったよ。まさ六話目までしか見てないけど、わかっていいよね。きっと、こういったアニメを見ている人は「その程度でわかった気になってんじゃねえよ、スカタン」みたいなことを言わないよね。歓迎してくれるよね。